長野県副知事に新田恭士さん「人口減少社会に向け、新技術の積極的導入を」

 長野県の阿部守一知事は、2月の県議会定例会で、県建設部の新田恭士部長を副知事に選任する人事案を示し、本会議で2月28日に可決・承認された。新田氏は3月17日に副知事に就いた。
 阿部知事は、新田副知事の起用について、「これまで建設部長として道路ネットワークの整備や流域治水対策、インフラの老朽化対策などに手腕を発揮していただいた。県土のグランドデザイン策定、DX推進など直面する県政課題に対応していくためには、同氏の力が必要だ」と議会で説明していた。
 
 新田副知事は、橋梁通信社の取材に、「人口減少社会の本格化を迎えるにあたりDXに加え、AIやロボットなど革新的技術の社会実装が必要。長野県をより良くするため、全力を尽くしたい」と答えた。
 
 新田副知事は、これまで橋梁など土木構造物の点検支援技術の活用に向けた旗振り役として知られ、国土交通省道路局の「点検支援性能カタログ」作成に深く関与してきた。
 
 橋梁通信の紙面にはたびたび登場。創刊号(18年4月1日付)では、当時・公共事業企画調整課の専門官の立場で、思いの一端を吐露した。「完璧なものにならない限り使わないことが前提であれば、真の技術開発はできない」、「将来のために使えるところから使うことが求められる」と。

新田恭士(にった・やすし)氏 1983年筑波大学第三学群基礎工学類卒、建設省(現・国土交通省)入省。2013年4月中国地方整備局松江国道事務所長、15年4月総合政策局公共事業企画調整課企画専門官、18年4月土木研究所技術推進本部上席研究員、20年4月同課施工安全企画室長、22年7月道路局国道・技術課技術企画室長、23年7月同県建設部長。工学博士。愛媛県出身。54歳。

7年前の3月に国土交通省で。橋梁通信社のインタビューに答える新田さん

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